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2008年 07月 24日
第一関門を過ぎて、第二関門までのルートは一般に「走りやすい」といわれています。 スタート→第一関門を4時間で走りきるのが困難な方でも、浅間峠から走り始める場合では、第二関門のある月夜見第二駐車場まで4時間以内で走りきるのは容易であると考えます。 ところが実際は、スタートから山道を22キロも走ってきたあとにこの区間を走りますので、疲労による何らかのペースダウン(失速)が出てくるのが現状です。 ペースダウンがでるのはやむをえないとしても、ペースダウンしすぎるのは問題です。 ![]() 図表を見ると、この区間で失速する人はいない!といえるほどに、平均的にこの区間失速しています。スタート→第一関門までのタイムよりも多くかかっている人がほとんどです。 ペースダウンしてしまうのは第一関門まで飛ばしすぎるからです。では、第一関門の各人なりの理想の進入時間は? まず今年の有名選手のデータを見ますと・・。 1 2223 奥宮 俊祐 2:25:29 大宮自衛隊 男 (第一関門通過時刻) 1 2223 奥宮 俊祐 4:52:17 大宮自衛隊 男 (第二関門通過時刻) 最初の区間は、2時間25分、次の区間は、2時間27分のイーブンタイム 2 3278 相馬 剛 2:29:32 男 2 3278 相馬 剛 4:57:21 男 最初の区間は、2時間29分、次の区間は2時間28分のイーブンタイム 49 4605 間瀬 ちがや 2:53:08 THE NORTH 女 40 4605 間瀬 ちがや 5:45:25 THE NORTH 女 最初の区間は、2時間53分、次の区間は、2時間52分のイーブンタイム 75 3843 船橋 緑 3:03:38 女 59 3843 船橋 緑 6:04:54 女 最初の区間は、3時間3分、次の区間は、3時間1分のイーブンタイム これを検討しますと、上に出ている有名選手のデータから割り出す限りでは、「理想としては、イーブンタイムでスタート→第一関門、第一関門→第二関門を通過すること」といえます。 具体的には、スタートから第二関門まで通して走ってみて、スタート→第一関門、第一関門→第二関門が、ほぼ同じタイムになるくらいのタイムが出るスピード、それに基づくタイムが理想の第一関門進入タイムだといえると考えます。 これより速いタイムだと、後半にペースダウンが確実に予想されます。 第一関門までのタイムと第二関門までのタイムをイーブンに持ってくる(そのぐらいの速さで走る)、いわば先行逃げ切り型というのが実力を遺憾なく発揮するためのひとつのやり方と言えるようです。 ********************** ただ、これはあくまでも上に出ている有名選手のデータから割り出した「理想のペース配分のひとつのかたち」です。イーブンタイムで走っても、第二関門以降の後半に失速してしまうことも考えられます。 77 3049 山岡 孝一郎 3:03:42 原始人ランナーズ 男 58 3049 山岡 孝一郎 6:04:16 原始人ランナーズ 男 3時間3分と、3時間1分 イーブンタイムですが・・ 63 3049 山岡 孝一郎 10:30:21 原始人ランナーズ 男 第二関門から4時間25分でゴール・・サブ11クラスの人は、第二関門からの後半を4時間10分ぐらいで走っているケースが多いことを踏まえますとやや失速気味と考えられます。 166 3454 図師 孝純 3:20:31 郵船航空陸上部 男 131 3454 図師 孝純 6:43:50 郵船航空陸上部 男 前半二つの区間はほぼイーブンタイム 88 3454 図師 孝純 10:57:02 郵船航空陸上部 男 この方は第二関門から4時間13分の速さでゴールしておられます。山岡さんが失速していると考えられる理由です。 このように、第一区間と第二区間をイーブンタイムで走りぬけるという先行逃げ切り型は走りの限界まで追い込む作戦(特に第一区間を追い込んで走っていると推測しています。)であり、常に後半(第二関門→ゴール)の失速の可能性をはらんでいる作戦であるとも考えられます。 つまり、このやり方で行くと失敗する恐れも大きい!ということです。 ****************************** そこで注目したいのが、なべさんのデータです。 なべさんの今年のデータ 186 2307 渡辺 裕治 3:22:45 男 (第一関門) 82 2307 渡辺 裕治 6:25:02 男 (第二関門) 68 2307 渡辺 裕治 9:03:48 男 (第三関門) 65 2307 渡辺 裕治 10:34:40 男 (ゴール) 検討 ☆第一関門までは抑えて走って、3時間20分台(去年は、3時間6分で通過・・3時間6分で走りきれるほどの走力を持っていながら抑えて走っています)。 ☆第一関門から第二関門までは、イーブンタイムよりも若干速く走る。この区間タイムが、第一関門よりも、19分速くなっているのが特徴。3時間3分です。 ☆第二関門からは4時間10分で一気にゴール・・結果、第一関門を20分ほど前に通過した山岡孝一郎さんに次ぐ好タイムでゴールしています。 つまり、第一関門までは抑えて、第一関門以降第二関門までで、相当にタイムを稼ぐ・・。そしてそのまま、ハイペースでゴールまで行くというのが、ペースダウンを避けられる守りの戦略(後半追い上げ方)であると考えます。 実はあの有名なハリ天狗さん(50代の部男性一位)もこの戦略に近いです。 151 5093 吉川 直人 3:18:17 BO走族 男 104 5093 吉川 直人 6:32:37 BO走族 男 67 5093 吉川 直人 10:36:19 BO走族 男 第一区間を3時間18分、第二区間を3時間14分で追い上げております。そして、なんと第三区間(第二関門からゴールまで)は4時間4分でゴール・・かなり後半が強いです。 このなべさんや、ハリ天狗さんのタイムデータを踏まえますと、後半追い上げ型の区間基準値が見えてきます。(ここでは分りやすく、15分刻みで表示します。) サブ10狙いの場合 第一区間を3時間15分 第二区間は3時間 第三区間(第二関門→ゴール)を3時間45分・・この配分が基準になると思います。 この後半の第二関門→ゴールの3時間45分を出せそうにない場合には、サブ10は難しくなります。 実際の例で考えますと去年の50代男性の部の優勝者 相馬さんの去年のデータがこれに近いです。 83 5011 相馬 宇民 3:11:28 ランベル 男 39 5011 相馬 宇民 6:09:15 ランベル 男 27 5011 相馬 宇民 8:35:22 ランベル 男 26 5011 相馬 宇民 9:52:41 ランベル 男 第一区間3時間11分、第二区間2時間58分 後半にかなり伸びています。 そして第三区間(第二関門→ゴール間)のタイムは、3時間43分・・ほぼ上の基準値に近いデータです。 以下同様に・・ サブ11狙いの場合 第一区間を3時間30分、第二区間は3時間15分、第三区間は4時間15分 サブ12狙いの場合 第一区間を3時間45分 第二区間を3時間30分 第三区間は4時間45分 ******************************************************************************** 以上で、第一区間と第二区間とをイーブンペースで走りきる「先行逃げ切り型」と、第一区間は守って、第二区間以降にペースをあげる「後半追い上げ型」の二つがあるということを紹介しました。 さて、ここで、話しを変えまして・・。データの見方の話をします。 データの見方として、第一区間(スタート→第一関門)と第二区間(第一関門→第二関門)がイーブンということは、裏を返せば第一区間で頑張って、第二区間ではあまり余裕がなかったと(追い上げずに守りのペースで走った)いうことになると推察しています。 いろんな選手の、第一区間と第二区間のタイムを比較すると、その選手の走力が分ります。 第一区間=第二区間の場合・・第一区間を追い込んで走ってきたと考えられると思います。 つまり、第一区間のタイムにその選手の無理のない実力が出ていると推察しています。 第一区間<第二区間(第二区間のほうがタイムがかかってしまっている場合)・・最も多いパターンです。第一区間で相当頑張った(ある意味オーバーペースだった)と考えられるようです。 レースペースですので、こうなるのはある意味当たり前かもしれません・・。 第一区間>第二区間(第二区間のほうがタイムが速い場合)・・第一区間は守って走ってきたと考えられます。 例1 げんぼさんの今年のデータ 188 3564 坂本 孝一郎 3:22:48 男 173 3564 坂本 孝一郎 7:00:44 男 171 3564 坂本 孝一郎 11:57:05 男 第一区間(3時間22分)よりも、第二区間(3時間38分)のほうが16分余計にかかっているので、第一区間でいささか頑張りすぎたように推察されます。 げんぼさんの場合、第一区間と第二区間のタイムを入れ替えますと、もっと余裕で第三区間を走りきれたと考えられます。 つまり第一区間は3時間38分で走ってもよかったということです。 その分第二区間は3時間22分で走ることになりますが、これは第一区間を抑えて走ればげんぼさんなら十分可能ではないかなと考えます。 例2 第14回大会の優勝者韓国の方のデータ 1 3550 沁 在 徳 2:24:49 京城特別市山岳連盟 男 1 3550 沁 在 徳 4:36:22 京城特別市山岳連盟 男 1 3550 沁 在 徳 6:48:00 京城特別市山岳連盟 男(第三関門) 1 3550 沁 在 徳 7:52:24 京城特別市山岳連盟 男 (ゴールタイム) 第一区間は2時間24分、第二区間は2時間12分と第二区間を12分も速く走っています。つまり、この方にとって第一区間の走りは、「余裕」だったと考えられます。 第三区間の第二関門→ゴール間のタイムは3時間16分。 例3 第14回大会の鏑木選手のデータ 3 3562 鏑木 毅 2:36:52 THE NORTH 男 2 3562 鏑木 毅 4:56:58 THE NORTH 男 2 3562 鏑木 毅 7:53:41 THE NORTH 男 第一区間は2時間36分、第二区間は2時間20分で、16分も短縮!つまり、鏑木選手の場合も第一区間は余裕で「抑えの走り」であったわけです。 最後の第三区間のタイムは、何と!3時間を切っています。2時間57分です。韓国の選手よりも19分も速いタイムになります。典型的な後半追い上げ方です。 ******************************************************************************** 以下、簡単に二つのアプローチの目標にするべき区間基準値を書いておきます。 まとめ 先行逃げ切り型 第一区間と第二区間とをイーブンタイムで走り抜けるアプローチ サブ10狙い 3時間 3時間 4時間 サブ11狙い 3時間15分 3時間15分 4時間30分 サブ12狙い 3時間30分 3時間30分 5時間 サブ13狙い 3時間45分 3時間45分 5時間30分 サブ14狙い 4時間 4時間 6時間 後半追い上げ方 第一区間で抑えて、第二区間、第三区間で追い上げるアプローチ サブ10狙い 3時間15分 3時間 3時間45分 サブ11狙い 3時間30分 3時間15分 4時間15分 サブ12狙い 3時間45分 3時間30分 4時間45分 サブ13狙い 4時間 3時間45分 5時間15分 サブ14狙い 4時間15分 4時間 5時間45分 ******************** 図表の見方・・。 たとえば、第一区間所要時間→第二区間所要時間の推移から、レース中の展開が読み解けます。 3時間15分→3時間 追い上げており第三区間を3時間45分で走りきれるとサブ10を狙えます。 3時間15分→3時間15分 第三区間を4時間30分で走りきれるとサブ11を狙えますが、イーブンペースですので後半の失速に注意です。 3時間15分→3時間30分 5時間15分で走りきれるとサブ12ですが、現在失速しているので注意です。 3時間30分→3時間15分 追い上げており第三区間を4時間15分で走りきれるとサブ11を狙えます。 3時間30分→3時間30分 5時間で走りきるとサブ12ですが、イーブンペースですので、後半の失速に注意です。 3時間30分→3時間45分 5時間45分で走りきるとサブ13ですが、現在失速中で、もっとかかるかもしれません・・。 3時間45分→3時間30分 追い上げており第三区間を4時間45分で走りきれるとサブ12を狙えます。 3時間45分→3時間45分 5時間30分で走ると、サブ13ですが、失速に注意です。 3時間45分→4時間 失速しており、第三区間を6時間15分で走りきるとサブ14ですが、ペースアップが必要になります。 第15回日本山岳耐久レース データ分析 1 第15回日本山岳耐久レース データ分析 2 山耐データ分析 3 sub8への展望 山耐データ分析 4 初速を生かすために 理想のタイム比率 1:0.95:1.3 ******************************************************************************** 以下、参考になるかわかりませんが、いくつかの資料をあげておきます。 資料 1 3550 沁 在 徳 2:24:49 京城特別市山岳連盟 男 1 3550 沁 在 徳 4:36:22 京城特別市山岳連盟 男 1 3550 沁 在 徳 6:48:00 京城特別市山岳連盟 男 1 3550 沁 在 徳 7:52:24 京城特別市山岳連盟 男 第二関門→ゴール間のタイムは3時間16分 19 3854 櫻井 教美 2:47:01 女 16 3854 櫻井 教美 5:32:55 女 12 3854 櫻井 教美 7:51:47 女 13 3854 櫻井 教美 9:10:50 女 第二関門→ゴール間のタイムは3時間38分 去年の50代男性の部の優勝者 相馬さんの去年のデータ 83 5011 相馬 宇民 3:11:28 ランベル 男 39 5011 相馬 宇民 6:09:15 ランベル 男 27 5011 相馬 宇民 8:35:22 ランベル 男 26 5011 相馬 宇民 9:52:41 ランベル 男 3時間11分と、2時間58分 後半にかなり伸びています。 第二関門→ゴール間のタイムは、3時間43分 77 3049 山岡 孝一郎 3:03:42 原始人ランナーズ 男 58 3049 山岡 孝一郎 6:04:16 原始人ランナーズ 男 3時間3分と、3時間1分 イーブンです。 63 3049 山岡 孝一郎 10:30:21 原始人ランナーズ 男 第二関門から4時間25分でゴール・・やや失速気味か? 65 3644 清水 勝一 3:00:09 稲毛マリナーズ 男 71 3644 清水 勝一 6:16:14 稲毛マリナーズ 男 3時間ジャストに、3時間16分・・後半に失速しています。 85 3644 清水 勝一 10:54:17 稲毛マリナーズ 男 第二関門から4時間40分でゴール、いささか失速気味か? 186 2307 渡辺 裕治 3:22:45 男 82 2307 渡辺 裕治 6:25:02 男 65 2307 渡辺 裕治 10:34:40 男 第二関門から4時間10分でゴール 83 3658 西田 功 3:04:52 男 95 3658 西田 功 6:28:32 男 86 3658 西田 功 10:55:22 男 第二関門から4時間25分でゴール 166 3454 図師 孝純 3:20:31 郵船航空陸上部 男 131 3454 図師 孝純 6:43:50 郵船航空陸上部 男 88 3454 図師 孝純 10:57:02 郵船航空陸上部 男 第二関門から4時間13分でゴール 120 5097 郷 秀憲 3:12:23 男 108 5097 郷 秀憲 6:35:00 男 103 5097 郷 秀憲 11:13:15 男 第二関門から4時間38分でゴール・・失速された模様です。 151 5093 吉川 直人 3:18:17 BO走族 男 104 5093 吉川 直人 6:32:37 BO走族 男 67 5093 吉川 直人 10:36:19 BO走族 男 第二関門から4時間4分でゴール・・かなり後半が強いです。 188 3564 坂本 孝一郎 3:22:48 男 173 3564 坂本 孝一郎 7:00:44 男 171 3564 坂本 孝一郎 11:57:05 男 4時間57分でゴール! 192 4442 村越 真 3:23:05 TEAM阿闍梨 男 240 4442 村越 真 7:18:06 TEAM阿闍梨 男 259 4442 村越 真 12:54:54 TEAM阿闍梨 男 5時間36分でゴール! 257 3336 小島 健二 12:53:59 XCESS 男 49 4605 間瀬 ちがや 2:53:08 THE NORTH 女 40 4605 間瀬 ちがや 5:45:25 THE NORTH 女 37 4605 間瀬 ちがや 9:41:20 THE NORTH 女 第二関門からゴールを3時間56分でクリア 75 3843 船橋 緑 3:03:38 女 59 3843 船橋 緑 6:04:54 女 47 3843 船橋 緑 10:01:02 女 この方も、第二関門からゴールを3時間57分でクリア 200 2552 徳本 万里子 3:24:04 JTB中国 女 230 2552 徳本 万里子 7:15:09 JTB中国 女 256 2552 徳本 万里子 12:53:42 JTB中国 女 第二関門から5時間38分でゴール・・失速ありかな? 323 2562 栗田 由希子 3:39:02 郵船航空陸上部 女 263 2562 栗田 由希子 7:26:14 郵船航空陸上部 女 223 2562 栗田 由希子 12:36:36 郵船航空陸上部 女 第二関門から5時間10分でゴール by segl | 2008-07-24 05:00 | Ⅸ 日本山岳耐久レース
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